勝地涼さんと古田新太さんは親友のように仲が良いようです。
親友と言っても勝地涼さんは1986年生まれの35歳、古田新太さんは1965年生まれの55歳。お二人の間には20歳の年の差があります。そうなりますと、当然芸能界での経験値も違い古田新太産の方が大先輩です。もっと正確に言うと師弟関係に近いものがあるようです。
勝地涼さんと古田新太さんの関係について。
二枚目俳優としてスタートした勝地涼
勝地涼さんは2005年に映画「亡国のイージス」で第29回日本アカデミー賞新人賞を受賞しました。この役は大変な二枚目の役でイケメンの勝地涼さんにピッタリの役です。その役で新人賞をもらったのですからそりゃあ、勝地涼さんはイケメン俳優としてそのままの路線で進もうとしますよね。
ところが、その後勝地涼さんはご自身の進道がわからなくなってしまったそうです。真面目な役を演じていたのですが、壁にぶつかって段々と仕事が来なくなってしまいました。
そんな助教を打破してくれたのが先輩俳優である古田新太さんでした。
勝地涼を❝はじけさせた”のは古田新太
勝地涼さんが芸能界入りしたのはジャニーズに憧れたのがきっかけです。勝地涼さんはイケメンですものね。イケメン路線を目指したのは当然だと思います。勝地涼さんご自身も
「二枚目役者だと思っていた」
とおっしゃっています。ところが古田新太さんは勝地涼さんの良さは、そこではないと見抜きました。そして勝地涼さんに次のような言葉をかけたのです。
「お前はたぶん勘違いしてると思うが、お前は二枚目ではない。お前は思ってる以上にバカだ。それが実は魅力だから賢そうなふりをするな。もっとバカでいいんだ。はじけろ」
勝地涼さんは素直な方なのだと思います。古田新太さんに言われたその言葉をじっくりと考えてご自身の役者としての生き方を変えてその才能を開花させた行ったのです。勝地涼さんは次のようにおっしゃっています。
「バカでいいんだ。そっか俺バカだったんだ」
「そっから、リラックスしてお芝居をするようになった。そして僕の役者人生がもっと開いていった」
古田新太さんはスゴイですね。そのように後輩の資質を見抜いてきちんとアドバイスをしてあげたのですから。
勝地涼を「前髪クネ男」でブレイクさせたのは古田新太
勝地涼が演じた「前髪クネ男」という役
2013年のNHKの朝ドラ「あまちゃん」で勝地涼さんが大ブレイクしたことがあります。
あまちゃんの主役「天野アキ」は東北から上京してタレントになりました。そして映画「潮騒のメモリー」の主役を演ずることになり、そして映画の中での相手役が「2STREET BOYS」のパフォーマー「TOSHIYA」です。この「TOSHIYA」を演じたのが勝地涼さんで、前髪の一部が長く、いつも腰をくねらせていたので主人公の女性アキに「前髪クネ男」とあだ名をつけられてのです。
私もこのとき偶然このドラマを見ていましたが、確かに短いシーンの中で勝地涼さんのインパクトは絶大でした!
NHKってこんなことやるんだ!?と思った記憶があります。正直、随分思い切った役をぶち込んできたなあ・・・という印象でした。
そしてその時はまだあまり知名度の無かった勝地涼さん。エンドロールで彼の名前を知った人も多かったのではないでしょうか。
当時はまだ今ほどネットが普及していませんでしたが、それでもNHKの朝ドラのHPにはアクセスが急増したという伝説?があります。今でいうところの「トレンドNO1」ですね。
「前髪クネ男」の演出をしたのは古田新太
この話題騒然となった「前髪クネ男」を演出したのは当時別の役で「あまちゃん」に出演していた古田新太さんだったのです。
勝地涼さんはそのころイケメン系の路線で生きていたので、まあ、行ってみれば品よく演じようとしていたのだと思います。けれど彼の演技を見た古田新太さんは勝地涼さんに声を掛けます。
「つまんねえな。そんなんじゃ全然面白くない」
「腰動かすんだったらクネクネすんじゃなくて前一本にしろ、前へずっと腰振れ」
とアドバイスをしました。
そして勝地涼さんは古田新太さんのアドバイスどおり、独特な前髪にセットして腰を前後にくねらせながら主人公の女性に迫っていったのです。そのシーンはわずか数分の出演でしたが、インパクトが大きかったのを覚えています。
その証拠に勝地涼さんの事務所は一時事務所のサーバーがパンク寸前だったそうです。
勝地涼さんがご自身の殻を破った瞬間です。
そしてその演技は高評価を受けて勝地涼さんの演技の幅が広がったのですが、これも古田新太さんの演出のおかげですね。
古田新太が勝地涼を泣かせた?
古田新太さんと勝地涼さんは仲が良いのでたまには一緒に食事をされるようです。その時古田新太さんが若手俳優の中村倫也さんの演技を褒めました。
『中村倫也、上手いなあ』
それを聞いて、中村倫也さんと勝地涼さん同い年であることを勝地涼さんが古田新太さんに言いました。思わず古田新太さんが
『お前、下手やなあ』
と言ったら勝地涼さんは泣き出してしまったそうです。居酒屋で。その場にいた居酒屋の女将さんが『綺麗な涙やね』って言って収めてくれたようです。
そしてその日に同じタクシーに古田新太さんと勝地涼さんが乗って帰ることになりました。タクシーの中で古田新太さんが勝地涼さんに言いました。
『俺はお前のこと好きやで』
するとそれを聞いた勝地涼さんは再びタクシーの中で泣き出したそうです。泣いている勝地涼さんを見て古田新太さんはなんと
もうええわと思ってチューしてあげたんですよ。そしたら『うわっ!』て言いよった
そうです💦
古田新太さんのこのこき下ろして置いて後で慰める、という手法(笑)は何も勝地涼さんだけでなく、いろいろな人にされているみたいですよ。
食事の時に芝居の話になったときにみんなの前で『あそこ全然よくないな』と古田新太さんはおっしゃるそうです。言われた方は落ち込みますが、帰りのタクシーで2人になったときに古田新太さんはスゴク優しくしてくれる「アメとムチ」があって、厳しいことを言ったあとはフォローしてくれるのだとか。
古田新太さんが後輩俳優から人気がある所以ですね。
先輩に可愛がられる勝地涼の魅力は?
勝地涼さんご自身がおっしゃるに
出会ってきた先輩たちが、面白がってくれたり、可愛がってくれたり、いじってくれたり……そういうところから、自分ができていると思うんです。
なぜ勝地涼さんはこのように先輩たちから可愛がられるのだろうか?と不思議になりました。
ご本人は先輩にたいして自分は生意気と思われるタイプだとおっしゃっています。でも逆にこの生意気さこそが良かったのではないかと思っているそうです。
でも先輩から可愛がられるコツをご本人はわかっていて「全力」だそうです。そし手次の2つを上げています。
① 食事などに誘われたら考えるまもなく『行きます!』と即答
② かっこ悪くても、本気で悩んでいることを本気で相談すること
勝地涼さんもだんだんと後輩ができる年齢になってきて後輩から『聞いてくださいよ!』『悔しいんすよ!』とか言われると、つい耳を傾けるし、カワイイと思います。そりゃあ、人は頼られたら何となく嬉しいでですよね。そしてこれはまさしく勝地涼さんが古田新太さんを始め多くの先輩にそうして来ました。
それが勝地涼さんが多くの先輩方から愛せれる魅力なのではないでしょうか。
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