ベンチタイムを省力した場合仕上がりが良くない理由とは?(手作りパン教室)

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パンこね終了後、ベンチタイムに至るまでの工程は?

パンを十分捏ねたあと、通常は一次発酵→分割→丸め→ベンチタイム→成型→二次発酵→焼成

になります。

一次発酵の方法と発酵完了の見極め方法

 

1. 発酵機購入の選択基準と発酵機による一次発酵

自宅パン教室主宰者は発酵機を持っている方がほとんどだと思いますが、一般の方はお持ちでない方の方が多いかと思います。もし、発酵機を購入を考えている方がいらしたら、以下を参考にしてお選びください。

発酵機にはタイマー付きのものとタイマーが無いものとがあり、私は両方を持っています。

タイマー付き発酵機はタイマーが切れると自動に電源がオフになるのですが、これは過発酵を防ぐには良いように思いました。が、発酵に入ったパン生地は温かいので、急速に発酵が進んでいきます。タイマーがあるといって安心していてはいけません。また、発酵は時間で一律にみるのではなく、あくまでもそれは目安でパン生地の状態を見ましょう。

タイマーが無い発酵機は電源をオフにするまで何日でも指定の温度を保つことができます。私は、こちらの発酵機は天然酵母の種を発酵するときに使います。天然酵母を作るときは、正直、このタイプがあって良かったわ~と思います。

私は、もう一つ「冷温庫」と呼ばれものを発酵機代わりに使うことがあります。これは温度を低くすることもできるので、私は天然酵母で作ったパン生地を低温で12時間かけて一次発酵をする場合、この冷温庫を使います。また、ハード系のパンの発酵は22~24℃に保ちたいのですが、この冷温庫に頼っています。家庭用に作られた発酵機は25℃以下になるものが無いのです。

いずれの場合も庫内が乾燥しないように水を張ったトレイなどを下段に置きましょう。

 

2.オーブンやレンジの発酵機能を使う場合の注意点

一般的にはこの方法が多いように思います。オーブンや電子レンジの発酵は乾燥しやすい、という短所があります。したがって庫内の湿度を保つために、湯を入れたコップなどを庫内に置いて発酵することをお勧めします。

また、温度設定について、パンによっても違いますがソフト系パンの場合25℃くらいでじっくり発酵させるのが良いように思います。急ぎたいときは温度を上げればよいのですが、一次発酵の最高温度は28℃までで止めておくのが良いです。これよりも温度を高く設定すると、酵母の働きがこの一次発酵でかなり使ってしまい、のちの発酵にさしさわりが出てきます。

 

3.オーブンやレンジに発酵機能が無い場合~ボウルに入れて一次発酵する

 

 

 

 

ボウルに入れたこねあげたパン生地をボウルに入れて、ラップをかけ、一回り大きなボウルに30℃くらいの湯を張り、そこのパン生地の入ったボウルを入れ、更にラップをして発酵させます。

 

4.一次発酵の見極めはテストを行う

一次発酵が適切に終わったかどうかの見極めはフィンガーテストをして行います。

指先に小麦粉を付け、発酵を終えたパン生地にそっと差し込みます。

指をそっと抜いた時、指の跡がきゅ~と縮む時は発酵が足ません。また5分後に様子を見ましょう。

指の跡が少しだけ縮むそして穴が開いたまま、の場合は適切な発酵状態です。次の工程へ進みます。

もし、指を差し込むやいなや、または指を抜いたらすぐに、穴から崩れるようにパンが萎んでしまう場合は過発酵です。この場合の対処方法は後述します。

分割は一発で、丸めは張らせるように

1.パンを分割する場合はスケッパーのカットを一度で決める!

一次発酵が終ったあと、パンを成型しやすい大きさにスケッパーで切ることを分割、と言います。

分割のコツはできるだけ細切れを作らないこと。1~2gを合わせるためにカットするより、そのまま丸めの作業に入った方が良いようです。細切れにすることによって、その部分はグルテンが切られているので、変な癖がついてしまうのです。難しいけれど、スケッパーのカットは一発で決めるのが理想です。

私のパン教室で「50gの分割で5個取ってくださいね」と言って皆様が作業をされ、一発で50gが撮れると「わ~やったあ♡」と喜んでいらっしゃいます。確かにその日一日、何か良いことがありそうな気がします。

 

2 丸めはパン生地の表面に破れがないように!

カットしたままのパン生地を放置すると、切り口から発酵により生まれる炭酸ガスが逃げていってしまうので、分割した生地は綺麗に丸めます。

この時、手を丸め、パン生地をくるくると回すのですが、ポイントは下は下のまま。パン生地を表面を張らせるように。パン生地の表面に破れがないように。パンに必要以上に触りすぎると、パン生地が傷んで破れてしまいます。これは私の中のイメージですが、丸めが終ったときは表面がツルンと皮一枚張っているような感じで。そして複数の分割がある場合は全て同じ力で同じ大きさに丸める、が理想です。

言葉で説明するのはなんと難しいことでしょう!百聞は一見にしかず、なのですが・・・。

教室の生徒さんは初めのうちはご自身の丸めと私(先生)の丸めを見比べてその違いに驚き、そしてため息をつかれます・・。でも、一年も経つと、私の丸めと区別がつかなくなるくらい、上達されますよ。

 

ベンチタイムを省略できない理由とその例外

1.ベンチタイムを省略できない理由

カットして丸めたパン生地を15~20分休ませることをベンチタイム、と言います。

パン作りをしていて時間が無くなってくると、このベンチタイムをなんとか省けないだろうか、省いてしまってもよいのではないか、と思うのですが・・・。私も、何度かそう思いました。そして実際時間を短縮したこともあります。

結論からいうと、ベンチタイムはきちんととった方が良い、です。丸めの工程で一次発酵で膨らんだパンに蓄えられた気泡がつぶされ、ベンチタイムで休ませることによって今度はより数多くの気泡が現れるのです。大きな気泡がぼこぼことあるより、小さな気泡が沢山ある方がキメの細かいパンに仕上がります。

もし、この丸めとベンチタイムを省略し、一次発酵後すぐに成型した場合はどうなるか?

キメが荒いボソボソっとした食感になります。

また、一次発酵後分割してかろうじて丸めたものの、ベンチタイムを取らずにすぐに成型に入った場合・・・最悪です💦

一度潰された気泡は時間を置くと、きめ細かくなってまた気泡が復活して成型しやすくなる、という素晴らしい働きをします。が、気泡が復活する前に成型したら、パン生地は縮まってなんとしても言うことをきかないひねくれた?性格のパンになります。それは当然成型の不出来につながり、仕上がりが良くないです。

以前私が主催する教室で成型の難しいパンをレッスンしたことがあります。案の定?難しくてうまくいかない生徒さまが「これ、もうダメ!」と言うなりくるくると丸めてもう一度初めからやり直そうとしました。が、一度潰された気泡はすぐには復活せず、もっと大変なことに💦

「焦らず、一度落ち着きましょうね」とパン生地は乾燥させない様に上にオーブンシートを被せ、場をテーブルに移動してお茶を出して一服していただいました。(見てると、触りたくなるでしょう?)

お茶をしている10分ほどの間にパン生地は見事に復活、なんとか成型できた、という経験があります。勿論、これはベンチタイムとは違います。けれど、パン生地を休ませて成型しやすい状態にもっていく、という目的はベンチタイムと同じです。(この場合は二次発酵が少し状態が悪くなりましたが、それはパンを触りすぎたため、ベンチタイムを2度もとったためです)

このように、ベンチタイムは食感にも見た目にも大きな影響を及ぼす大切な工程です。

省かずに行いましょう。

 

2.例外としてベンチタイムを省略する場合

たとえば、フォカッチャのように気泡を残したいような場合はベンチタイムを省略するレシピもあります。その場合はレシピに従ってベンチタイムを取らずに成型に進みましょう。

また、一次発酵で過発酵になってしまった場合は、ベンチタイムを省略してすぐに成型する方が良いようです。このばあい、成型はやさしめ、緩めに行います。一次発酵で発酵の力をかなり使ってしまっているので余力があまりないのです。イーストの働きには限界があって、一次発酵、ベンチタイム、二次発酵、焼成、それぞれの段階のために適正な力を蓄えておかなければなりません。

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